「…あ、雨宮へんだ。」 咄嗟に出た言葉。俯く自分。 (…なんだ、なんだ) どうした自分。 『…変じゃないよ、宮村がいけないんだよ。ばーか』 「っは?!」 ツンと私から目を逸らし、隣のソファーに座り、英語の参考書を読み始めた彼。 きっとカルシウム不足で、イライラしてるんだろう。 「まじ、うざ。」 と聞こえるか、聞こえないかくらいの声で嘆けば、 『何。』 と言われた。地獄耳だ。 ―――熱が引かない。 .