借金取りに捕らわれて

秋庭さんは私の腰を支えたまま携帯に出た。



「はい。分かりました。これから戻ります。」



それだけ言うと彼は携帯を元の場所へと仕舞う。



「ヒロ、すまない。仕事だ。続きはまた今度な。」


頭はまだボーっとしていてその言葉の意味が直ぐに理解できなかった。



……続き?



…………続き!?




次キスされたらただじゃすまない気がする…


って、私!!そうじゃなくて!!



まだ足がおぼつかなかったが、腕を突っ張って秋庭さんの体から離れた。



「続きなんてしません!!」


「怒ってるのか?」



「怒るに決まってるじゃないですか。無理やりキスされて…」



「だけど、俺とのキス良かっただろ?」