借金取りに捕らわれて

「俺は許さない…」



真剣な眼差しで見据えられ、次の言葉が出てこなくなってしまった。




「お前を傷付けようとする奴を俺は許さない。それに…」



秋庭さんはもう片方の手で私の頬に優しく触れ、



「俺のモノに誰一人として触らせたくないからな。
またお前が危険な目にあったら俺が守ってやる。」



ドキッとする優しい笑顔を浮かべて彼はそう言った。



その瞬間心臓が止まった気がした。



いや、きっと止まった。