借金取りに捕らわれて

「お前顔真っ赤だぞ。
ホント面白い奴。
からかいがいがあるな。」



あの切ない顔は幻だったのか、秋庭さんはニヤッと笑うと私の髪をクシャクシャにした。




「わっ、ちょっ、何するんですか!!」




やっぱり、またからかわれただけか!!



でもなんでだろ…ちょっと複雑な気分なのは…




「それにしても困ったな~お金返してもらわないと…」



そう言うものの全然困ってる風に聞こえないんですけど!!



と、今更になって重大な事を思い出した。




「そう思うならもう会社には来ないで下さい!!
会社に多額の借金あるのがばれたら確実に首になるんです!!
そしたら借金返せなくなるし秋庭さんももっと困るじゃないですか!?」