借金取りに捕らわれて

「これは、俺がお前を守りきれなかったからだ。守りきれてたらこうはならなかった。俺自身の責任だ。」






声が上手く出なくて、私は首を振った。






「……怖い思いをさせて…すまなかったな。」







私はまた首を振ってすすり泣いた。







「参ったな…女に泣かれるとどうしたらいいか分かんねーんだ。だから泣くな。」






「で、でも…」






「泣くなら怒られた方がましだ。ほら、怒ってみろよ。」と、腕を捕まれ、顔を覆う手を無理やり外される。