借金取りに捕らわれて

二階堂の首を撫でた手が震える下唇に触る。





「なぁ、小柴~」と二階堂に首を捕まれ、私はあまりの力に固く閉ざしていた目を開けた。





二階堂は武寅さんの方を振り返り、ニヤッと笑い…


「こいつが俺の手でどう感じるか、そこでよ~く見てろよ。」


と、武寅さんを挑発するように私の頬をゆっくりと舐め上げた。






「二階堂ー!!やめろー!!」




喚き、自分を押さえ付けている男達を振り払おうと武寅さんはもがくが、そんな彼をいくつもの足が容赦なく地面へと沈ませる。





視線を私に戻した二階堂は、ゆっくりと業と恐怖を味あわせるように破れたシャツに手を伸ばした。





「さぁ、楽しもうぜ。」






やだ!!助けて!!誰か…






今の私には目をぎゅっと閉じて奇跡を願うしか出来ない…