借金取りに捕らわれて

二階堂の両手がシャツの衿に伸びる―



だけど、そこで動きが止まった。



服を破られると思っていたけれどどうして手を止めたのかと、反らしていた目を恐る恐る二階堂に向けると…




視線が合った瞬間、二階堂の口がいやらしく歪み、勢いよくシャツが左右に開かれた。




「きゃっ!!」




上段から胸の当たりまでのボタンが無残に地面に弾け飛んだ。



あらわになった胸の谷間に二階堂はヒューと口笛を鳴らし、周りを取り囲んでいた男達もそれぞれに声を上げた。




武寅さんが何か叫んでいるけど、その声さえも喧騒に消されてもう届いては来ない。