借金取りに捕らわれて

武寅さんが片膝を付くと、今度は蹴りつづけた。








何度も、何度も…








目を背けたくなる程に…







「いや!!止めて!!こんなの卑怯よ!!」




私がどんなに叫ぼうとも二階堂は休むことなく、一方的な暴力を振り続けた。




もう、どうしたらいいの…

いつもならこんなヤバい時は頭にいくつか選択肢が浮かぶのに、状況がヤバ過ぎてそれさえも浮かんでこない…




「なんでこんな酷いこと…卑怯物!!悪人!!弱虫!!」



どうにか止まらないかとやけになって騒いでいると、両膝を付いた武寅さんの髪を掴み殴り続けていた二階堂の手が止まった…