借金取りに捕らわれて

本当に申し訳なさそうに武寅さんは私に謝った。




そんな武寅さんを見ていると…
だんだんと「しょうがないな~」って気になってしまう…
私の命も危ないんだけどね…




「仕方ないですね。
乗りかかった船です。でも、万が一の時は自分でなんとかしますから大丈夫です。」




「遠慮すんなよ。俺が守ってやるって言ってんだからさ~
女は黙って男に守られてろよ。」





守るか…

以前、秋庭さんも言ってくれたなぁ…

あの時は心臓が壊れそうなくらい凄くドキドキしたけど…今は…




全然ドキドキしない…




やっぱり、あれは秋庭さんに言われたからあんなにドキドキしたんだろうな~

秋庭さん…

今は会いたくないはずなのに…

会いたい…

と思ってしまうのは、怖い人達に追われて心が不安になっているからに決まってる…

もっと強くならなくちゃ…




「私、そういうタイプじゃないですから。自分の身は自分で守ります。」