秘密な花嫁~旦那様は王子様!?~

「龍守、どこ座る?」


「隅」


即答されて、あまり人が座っていない隅っこに二人で座った。


「なんで隅なの?」


「お前に触れたいから」


そう言って龍守が私の髪をいじり出す。


「解きたい」


「ダメ」


ポニーテールにした髪の先に、キスを落とす龍守。


「やめてよ。人いっぱいいるのに」


「見せつけとけばいい。結菜は俺のだって」


「もう、いつもそうやって言うんだから」


「当たり前だろ?結菜は俺のなんだから」


ニヤッと笑った龍守は、また私にキスを落とした。


ああ、せっかく車で口紅ぬり直したのに。