秘密な花嫁~旦那様は王子様!?~

そんな風に言われたら、何も言い返せなくなってしまう。


「ねえ、龍守」


「ん?」


思い切って顔を上げ、龍守を見つめる。


「お腹出てても、笑わない?」


「笑うわけないだろ。どんな結菜でも愛してるんだから」


「じゃあ、いいよ」


そう言うと、チュッと唇を奪われた。


車から背中を離し、私を地面に下ろす龍守。


そして助手席のドアを開け、車に乗るように促した。


私がしっかりと車に乗るのを確認するとドアを閉め、運転席に回って龍守も車に乗り込んだ。


「シートベルト、しっかりしろよ」


「うん。……ん?」


そう言われてシートベルトを引っ張りだそうとしたけど、どこかに引っかかってうまく出てこない。


「あれ?」