秘密な花嫁~旦那様は王子様!?~

「満足ですか?お姫様」


ケーキを食べ終わりホテルを出ると、龍守がクスクス笑ってそう言いながら私に手を差し出してきた。


「大満足です」


そう言いながら差し出された手を握って、地下駐車場まで歩き出す。


「食べ過ぎちゃったから、明日からダイエットしないと」


「バーカ。お前はちっとも重くないんだから、ダイエットなんてしなくていい」


「でも、お腹パンパンだもん」


ケーキを食べたことで少しだけ膨らんでしまったお腹をなでてると、急に龍守が私を抱き上げた。


「軽過ぎ」


私を抱き上げてニッと笑った龍守は、そのままトントンとリズムよく階段を下りて行く。


そして車まで来ると、龍守は車に背を付け、私を龍守と向き合う形で抱き直した。


「さて、これからどうする?」


「家帰る」


「もちろん、俺の部屋だよな?」


そう言って龍守がニヤッと笑う。