秘密な花嫁~旦那様は王子様!?~

「あーあ。結菜たちといると、一気に周りの気温が高くなっちゃう」


「大げさだよ、ナタリー」


「大げさじゃないから。じゃあ、私そろそろ行くね」


ナタリーが鞄と食器を持って立ち上がる。


「またね、バカップル」


そう言ってナタリーは食器を片付け、綺麗な金髪の髪を揺らしながら食堂を出て行った。


「あーもうこんな時間か」


龍守が腕時計を見ながらため息をつく。


私も龍守の腕時計を覗くと、あと10分で次の授業が始まるところだった。


「次の授業、嫌なの?」


「バカ。お前と離れるのが嫌なんだろ」


「でも、すぐに会えるし」


「じゃあ結菜は、俺と離れて寂しくないのか?」


そう言われると、なにも言えなくなる。


「ほら、どうなんだ?」