秘密な花嫁~旦那様は王子様!?~

「龍守、どうしてここにいるの?」


「ここでお昼食べて外に出ようとしたら結菜見つけたから」


「キャッ!」


急に体がふわっと浮き上がり、龍守に抱っこされる。


「ちょっとやめてよ!私、お箸持ってるし、みんな見てるし」


相変わらずザワザワしている室内だけど、近くにいた人たちの視線が私たちの注がれているのが分かる。


「お前、相変わらず軽いな」


「もう、龍守のバカ」


恥ずかしくなって龍守の首筋に顔を埋めると、龍守がそっと私の髪にキスをしてきた。


それから私が座っていた椅子に座り、私を龍守の膝の上に下ろした。


「毎日仲がいいわね~」


ナタリーが呆れたような表情をして私たちを見る。


「まあ、常に傍に置いておきたいからな」


そう言って龍守は、私から箸を奪い取る。


そして私が食べていた肉じゃがの中から人参を選び取り、私の口元の持ってきた。