秘密な花嫁~旦那様は王子様!?~

「えっと、龍守にメールしないと」


鞄からケータイを取り出すと、すでに龍守からメールが入っていた。


「さっきのホールで待ってる、か」


来た道を戻るだけだし、一人でも行けるよね。


そう思って教室を出た。


「結菜!」


さっき上ってきた階段を下りていると、ナタリーが後ろから追いかけてきた。


「ナタリーも終わったの?」


「うん」


話しながら外に出て、右に曲がる。


「結菜、これからどこに行くの?」


「さっきのホールに戻るんだよ」


「へっ?じゃあ、左に曲がらなきゃダメじゃん」


ナタリーがクスッと笑う。


うっ、また間違えちゃった。