「わっ、悪くないもん」


確かに体育は苦手だけど、人並みだもん。


「んっ・・・」


急にキスをされて、息が出来なくなる。


「もう!人いっぱいいるのに」


「誰も見てない」


みんな移動中なのか、ホール内はザワザワしてる。


それでも、きっと誰かには見られたよ~


「私行く!」


席から立ち上がる。


「迷子になるなよ?」


ニヤッと笑った龍守も、私と同じように席から立ち上がった。


「終わったらメールする」


「分かった」


龍守が私の頭をなでてホールを出て行く。


私も龍守とは違う出口から、ホールを出た。