「キャアァァアアッッ!!」 突然響いた女性の悲鳴で望人はハッと我に帰る。 と同時にパンッという渇いた音が町中に響き渡った。 音の響いた方向に目をやると制服を着た銀行員の女性が腹部から血を流して這いながら、少しでも今出てきた銀行から遠ざかろうとしている。 「じ…銃を持った男が…110番してぇッ!」 忙しい日だ……望人はそう思った。