「焦った……。教室に残ってた奴ら、全員見てたぞ」 瀬織は口の端を持ち上げて軽く笑う。 「おいおい聞いた?昼休みに2年の不良死んだんだって!」 「聞いた聞いた!俺、アイツのせいで北高の奴に殴られた事あんだよ。カンケーねえのにさ。ザマーミロって思うわ」 望人と瀬織、二人で廊下を歩いているとすれ違った生徒の会話が聞こえた。