「何をやめるのかわかんねェな!今度はカメラでも持って電車に乗るんだな。もうワシはこの時間帯には乗らんけどな。ヒヒヒ!」 自分の身が助かりそうだと算段して安心しているのか、老人が下品な笑みを浮かべた。 被害に遭っていた女子生徒の表情が思い出される。 ああ…コイツこれからもいくらでもやるな、望人はそう判断して静かに口を開き始めたその瞬間、耳元で誰かの声が聞こえた。