「知ってる?私もだって」 「!」 透は一気に顔を赤くした。 そして少し表情を緩めた。 「紗江子さん、だいすきー」 透がいきなり抱き着いてきた。 「ちょっと透っ」 「んーーー?紗江子さんいい匂いするー」 私に鼻を近づけた。 「あぁ。これ、バニラの香り」 私は透にニッコリ笑った。 「ふーん。紗江子さんみたいな香りだね」 「でしょ?」