「あっ」 そう言うと優里さんは私に近付いてきた。 (?) 『透の手綱、頼んだわよ』 私が驚いたように優里さんを見ると優里さんはニッコリ笑った。 「じゃーねー」 優里さんと啓太郎は元気に去って行った。 「行っちゃったねー」 透はニコニコ笑いながら言った。 「ねぇ紗江子さん?」 「ん?」 「帰ろっか」 空は夕焼けのオレンジと青い空が混じっていた。 「…うん」 私たちは帰路についた。