ハネノネ ‐the world that you saved.‐







これは、長い時間を独りで過ごす私の、単なる暇つぶしにすぎない。

誰の目にも触れないであろうこのノートで、同じような病で苦しむ人々を救えれば、私にとってそれ以上の喜びはない。


私の救いたいものは“世界”だったが、どうやら時間が足りなかったようだ。


羽根が生えてきた私は、親愛なる弟と、彼の小さな恋人を守ることができなかったことを、父に謝罪しに行こうと思う。



もしも、誰かがこのノートを手にとってくれたならば、その人の大切な人達だけでもいいので、私の代わりにどうか守ってあげてほしい。

私の知る限りのちっぽけな情報を、すべて捧げよう。

なにかの役に立てれば良い。


このノートを見てくれたその誰かさんに、至上の幸福が訪れますように。




マリナ




‐Fin‐