「聞いたわよ~、君、鬼みたいだったんだって??笑」





治療をしてくれている女医さんは面白そうに言う。





「……痛い……。」






「それは当たり前でしょ、だってこんなの一生残る傷…





「違う、心が……。美咲を守れなかったのが……。」





「好きなのね。その子が。笑」








そうだよ、好きだよっ



美咲がどうしようもなく好きだよ……。







だから守れなかった俺は側にいる資格なんてないんだ……。






「貴方はできる事をやったんじゃない?自分を責めることは無いわよ。」





なんでてめぇなんかにそんなこと…。




「なんであんたが分かるんだよっ!!!!分かるわけないだろ!!!!俺が、一番大切にしてきたと思った奴を!!!!俺がっ 俺が……ッ 」