昼間のはずなのに、辺りは真っ暗で、雷が鳴り波はうねりを増していた。
まるで山が迫ってくるような感覚に感じた。こんなイカダでは死んでしまうと感じたが、恐怖感はなかった。
僕は一度死んだようなものだったから……
それでも、もしかしたらまだ生きているかもしれない家族のために、ひたすら船を漕いだ。
海はさらにうねりを増し、雷雨とともに襲い掛かってくる。
今までにない巨大な波がこちらにむかってきた。
僕は思い切り目をつぶって、小さなマストにしがみついた。巨大な波はそのままイカダごと僕を飲み込んでいった。
『うわああぁぁぁっ……』
だんだんと意識がうすれていき、やがて完全に意識がなくなった。
何か声が遠くの方で聞こえる。生きているのか、それとも死んでしまったのかさえわからなかった。目の前は闇で何も見えないが、その中で意識がもうろうとしていた。
僕はきっと死んでしまったのだ……
このとき、生まれてはじめて、生きることをあきらめる事にした。不思議とすんなりと死を受け入れる事ができた。
まるで山が迫ってくるような感覚に感じた。こんなイカダでは死んでしまうと感じたが、恐怖感はなかった。
僕は一度死んだようなものだったから……
それでも、もしかしたらまだ生きているかもしれない家族のために、ひたすら船を漕いだ。
海はさらにうねりを増し、雷雨とともに襲い掛かってくる。
今までにない巨大な波がこちらにむかってきた。
僕は思い切り目をつぶって、小さなマストにしがみついた。巨大な波はそのままイカダごと僕を飲み込んでいった。
『うわああぁぁぁっ……』
だんだんと意識がうすれていき、やがて完全に意識がなくなった。
何か声が遠くの方で聞こえる。生きているのか、それとも死んでしまったのかさえわからなかった。目の前は闇で何も見えないが、その中で意識がもうろうとしていた。
僕はきっと死んでしまったのだ……
このとき、生まれてはじめて、生きることをあきらめる事にした。不思議とすんなりと死を受け入れる事ができた。