直後に思考停止行動停止の
あたしの横を
背の高い椎名颯真が歩いて行く。
ん?
そして歩きながら椎名颯真に
頭に何か乗せられた。
「何?」
手にとってみると
さっきまで颯真君が持ってたパン。
え?くれるってこと?
それにしても今の声優顔負けの
カッコイイまじめな声で言った
のは、どう言う意味だったの?
俺が居るから大丈夫って?
強がるって?
弁当いらないって言ったことに
対して颯真君なりの慰め…?
うーん…分かんない…。
あたしは屋上を出ていく颯真君の
背中をただただ見つめていた。
それにしてもドキっと
したのは何だったのかな?
やっぱ色んなことが
分からな過ぎるよ。
けど、本当に慰めのつもりで
言ってくれてたなら
本当はいい人なのかも…。
ってそんな分訳ない…よね。
変な人には変わりないよ、うん。

