「あー!もう!」
横に椎名颯真が居るんだもん。
居るだけならまだ我慢できるけど
なんかずっと視線感じてたし
落ち着く人が何処に居る!?
黙って無視しても諦めないなんて
しぶと過ぎるんだけど!
「何なんですか!」
椎名颯真はあたしの顔を見ていた
視線を下げ、弁当を見つめ始めた。
「それ、頂戴。」
「弁当…?」
何故に?
売店で昼食は買ったんじゃないの?
手にパン持ってるし…。
「杏ちゃんが作ったんでしょ。
僕食べたーいなー。」
何?その期待するような
眼差しは!!
めんどくさいなー。
それに周りのほとんどの生徒が
こっち注目してるし…。
「あげたら私から
離れてくれますか?」
「その条件は断る。」
即答だー(苦笑)

