あたしは横を歩いている 背の高い椎名颯真を見上げた。 椎名颯真も横を歩いている 背の低いあたしのことを見下ろした。 目が合う。 何故か心臓が早くなって 今までにない不思議な気持ちになった。 「え、杏ちゃんと一緒に居たいし。」 また冗談か…。 「ふーん、冗談好きだね。」 正直椎名颯真の冗談は聞き飽きた。 相変わらず冗談ばかりで 何考えているか全く分からない。 それにしてもこの不思議な気持ちは 何なんだろう…?