「わっびっくりした!
てか聞こえてたんですか…?」


「ぷっ。」


ぷって何?


相変わらず分からん人。


あたしは一番最初お店に椎名颯真が
来た日は戸惑い過ぎて椎名颯真のことが
嫌になったんだと薄々気づいてきていた。


今は…何というか、椎名颯真は男だけど
そんなに怖いと言う感情もなく、
嫌いと言う感情もなく、
だけど好きと言う感情もなく…。


やはり、椎名颯真と居ると
何か自分がおかしくなる。


それにしても何で椎名颯真は
いつもあたしを待つのだろう?


考えるより聞いた方が早いか。


「ねぇ、どうしていつもあたしのこと
ずっと待ってるんですか?
帰って自分のしたいことしたほうが
よっぽどいいと思うんだけど…。」