「リリア!」 僕がその人物の名を呼ぶより早く、レスターがその名を呼んでいた。自分の姉の名前を。 「なんで、レスターがここにいるのよ!」 ようやくレスターの存在に気付き、困惑して声が裏返っている。 「いい加減にしないと、ボク本気で……」 「ねぇ、何だか……焦げ臭くない?」 辺りを見回す、すると演出の為に用意していた大量の花が、さっきの炎で燃えている。