会場には入場時の演奏とともに、割れんばかりの拍手が響く。 特別席にはカルハインツさんの姿もあった。こっちにニコニコと、最上級な笑顔を向けている。 僕が席に座ると、お偉いさんからの挨拶が始まった。皆口々に似たような言葉を、僕に並べ立ててくる。愛想笑いを返すのも大変だ。 それが終われば、いよいよダンスの時間。