「ああ、マルティーナ。相変わらず美しい!」 「ひゃあ!」 力強く抱き寄せられる。カルハインツさんの胸に、僕の顔は埋まる。 心臓がドキドキする、決して良い意味ではない。バレるかバレないかのドキドキだ。 「お止め下さい。マルティーナ様が戸惑っています」 クラウスが僕の肩を掴み、カルハインツさんから、引き剥がしてくれた。