「特に……ダンスが嫌だ」 「そこは、マルティーナ様と似ておられるのですね」 くすりとクラウスは笑い、注いだ紅茶と、綺麗なお茶菓子を僕にくれた。 疲れてはいるけど、新しい事が次々と起こる今は、とても楽しい。 「確か、誕生祭の為のダンスだよね?」 「はい、そうですよ。アルベルト様の17才の誕生日ですね」 僕の為の誕生祭じゃないけどね。皆は姉様の為にお祝いするんだから。