「そんなに混乱しないでよ。君はが知りたい事を、ボクは知っているよ」


手すりから降り、一歩づつ僕に近づく。少年はかけている眼鏡を、軽く手でクイッと動かす。



知っているって呪いの事を?



口に出して言えばいいのに、唇が動いてくれない。


「僕の名前はレスター。世にも珍しい男の魔法使いさ」