僕の仕事は女王様!



「ニャー!」


リヒトはアルベルトから離れ、廊下を全力で走っていた。早く誰かにこの事を伝えなければと。


「あっ、リヒト君じゃん」

「ミャッ」


レスターとすれ違い、急ブレーキをかけ止まる。


「ニャー!ニャニャニャッ!」


身振り手振り、必死に今アルベルトが大変な事を伝えるが、当然猫のままじゃ伝わらない。


「どうしたの?何かあったのかい?」

「ニャ!」

「うーん、ちょっと待ってね」


レスターはリヒトの前に、手をかざし呪文を唱え始めた。すると、リヒトの体は白く光り、みるみる大きくなっていく。