泣き疲れていつのまにか、僕はベッドの上で寝ていた。側ではリヒトがウロウロしている。心配かけちゃったな。 辺りは薄暗い、もうすぐ夕食だろう。クラウスかロルフが呼びにくるのかな…… そう思い、僕はカツラを被り、ドレスを整えた。 ガタンッ 「!!」 窓の方から音が…… 「こんばんは。マルティーナ女王」 振り向くとあの人が、長い髪をなびかせ、窓に寄りかかって僕を見ていた。