「…………」 僕は思い出から意識を戻し、また姉様を見た。 確か最近、女王だった母様が亡くなり、姉様が女王に即位したとクラウスから聞いた。 「アルベルト様、お決めになりましたか?」 いつの間にか、クラウスが部屋まで入ってきていた。 「やるよ、僕」 「本当ですか?」 「……うん、姉様の為に」 優しかった姉様、僕は姉様が大好きだから、だから……女王になるよ。