「関係あるわよ、私被害者だし。理由くらい聞く権利あるんじゃない?」
「う……」
それを言われちゃ、確かに関係はある。
「それに、私の国に住んでるんだから、関係あるわ」
「は?」
にこやかに笑う姉様。何も知らないリヒトは、ただ姉様を見つめるだけ。
「何か困った事があったら、城まで来なさい。私の部屋までの秘密ルート」
紙とペンを取り出し、さらさらっと地図を描く。
「何なんだよ、あんたは?俺なんかに構うなんて……盗人として、さっさと突き出せばいいだろ」
「私、人を見抜く力には自信あるの。女王様だもの」
パチッとウインクをし、姉様はそのまま去っていったという。
