「……今度は何事だ?」 ああ、グスタフまで冷静だ、不審者の方が焦り始める。 「お、俺、部屋間違えたのか?」 入ってきた窓から、逃げようとする不審者。グスタフがキッと睨む。 「逃がすか!」 ガコンッ! 持っていた本を、見事にクリーンヒットさせる。しかも角が調度頭に当たって、あまりの痛さに悶えていた。 グスタフ、家庭教師なのに、本を投げるのはどうかと。 「さて、この泥棒どうしてくれようか」 怖い、グスタフの顔がこの上なく怖い。この人、どうなっちゃうの?