「うぅぅ…ぅぅ…っ」


「優愛、うるさい!さっきから何うなってんのよ」



「へ?…あ、あぁぅぅううっ…」



突然叫ばれて、慌てて周りを見渡す。



斜め右を見上げると、葵があたしを見て立っていた。


葵は眉間にシワをよせて、怒ってるとも呆れてるともとれる微妙な表情をしていた。



「っご、ごめん…!あたし、なんか言ってた?」


「ったく…優愛、最近おかしい」



「え、えっ…な、なにが?」


まったく気づかなかったけど、あたし変なことしてたのかな。


あたし、何したんだろ…。



「何かあったの?」

「へ…?」


何かあったのって、あたしが聞きたいのに…。



「最近ため息ばっかりついてるけど、滝城と何かあった?」


「えっ、あ……うん…」