「あ、あの…!」


―― ガラッ


「ん?何?」

「……きゃぁぁぁあああ!」



戸が開くと同時に見えた光景。

滝城くんが着替えている最中だったのか、カッターシャツのボタン全開で、立っていた。


あわわわわわっ…!

あたしは慌てて、反対を向く。


「何、こんなことで焦ってんの。」


こんなことって…。

滝城くんにとっては、大したことなくてもあたしには、刺激が強すぎる。


もう…ホントに無理なのに…。


「優愛…?」


あたしの顔を覗き込んできたから、慌てて顔を手で隠す。


「優愛、もう大丈夫」

そう言って、あたしの手をどかした。