時が止まった。



いったい何を言っているんだろう?

この男の言っていることが、よく理解出来なかった。



「ゆーめーちゃん?よろしくね」


男はニヤリと笑って、あたしに左手を差し出した。


まるで、握手を求めているかのように。




この男と一緒に暮らす…?

は、…え?…やっぱムリ!


まったく意味がわかんない。



「なんなら証拠見せようか?」


「しょ、証拠…?」



彼は近くに置いてあった大きなバッグから、何かを取り出している。


そうして、あたしの目の前に差し出した。



―― チャランっ


「か、か…ぎ…?」


彼はうん、と頷いて、さっきとは違う優しい表情で笑った。