side*蓮翔



―― ガチャ


「ただいま…ってまだアイツ帰ってきてねぇし」



俺はワケあって、昨日から桜田優愛と暮らすことになった。


優愛は、俺の片想い中の相手でもあったりする。


2年になった時から、ずっと好きなんだ。

だけど、どうも恋愛には無頓着らしく、毎日告られてるけど、優愛と付き合ったヤツは未だ1人もいない。


だから今までいくに、いけなかった。


それがまさかの同棲だなんて、最高のチャンスだ。


絶対に俺を好きにさせてみせる。



それにしても…、朝だけでもいちいち反応が可愛くて仕方ない。

ホントにやっていけんのかな、俺…。



とりあえず、荷物片づけるか。


「って…俺の部屋ねーし」


優愛がいねぇと、何もすることないな…。


はぁ…

暇だし迎えにいって、さっさとつれて帰るか。



俺は制服のまま、靴を履いて玄関を出た。