「…ぅ…ん…んっ……」


大きな窓からカーテン越しに、まぶしい光が降り注ぐ。


朝が訪れたことを、示している。



起きなきゃ…。


眠い目をこすって、無理やり目を開く。



開いたとたん、あたしは目の前の光景に、驚かされた。


ひと、人、人?


「…ふぇ……?…」


「おはよ」


人は、喋った。


なんて綺麗な顔立ち。


吸い込まれそうな輝く瞳に、筋の通った鼻、しっとり潤っている柔らかそうな唇。


それから、ハチミツ色した甘い香り漂うふわふわの髪の毛。



まるで人形みたい。

だけど人形って喋る…?



ううん、違う。

よく見たら、男の人だ。


って、え…?お、おおおお男ーーっ?!