辺りの色はぴんくから紫へと変わり、 夜の町をより一層深めた。 行くあてもなく ただ奥へ奥へと進むだけ。 暇って言うか、つまらない。 俺はいつから こんな退屈な男になったんだろうか…。 「誰か女でも呼ぼーかな」 もちろん暇つぶし限定の、ね。 ケータイの電話帳をいじるが そんな気分にはやっぱりなれなかった。 「……」 ずっと動かしてた足が止まってしまった。 コーヒーの香りがする...店を、見つけた。