「彼女が高校に入る前からですかね... 正式な従業員でもないし、お酒も扱わせてません」 一つ一つ辿るように言うマスターの記憶は どれも本物みたいだ。 「ん…? なら働いてる訳じゃないんですか?」 俺は教師という立場上、 青谷は生徒という立場上、それが1番好ましい。 だが、それ以上に俺は青谷を知りたくて。 変に興味がわいてしまった。 でも神は優しさを知らない。 「論理的には働いてますよ。 私の店では週1ですが、ね」 俺の記憶はここで途切れた。