四角形


ガラガラ

教室のドアがあく音

顔を上げ見てみるとそこには矢崎君が

急いで袖で涙をふき何もなかったかのように平然を装う。

「泣いたのか?」

いきなり掛けられた声にびっくりする

「ううん!全然!ずっと笑ってた!!」

「 …目が真っ赤だし。」

軽く笑ってからそう言う

「あっ、これはゴミが目に入ったんだと思う」

見苦しい言い訳にしかならない


「今日 用事があったんじゃないの?」

「そんなのないよ。あったら今頃こんなとこいないよ。」

「じゃあ なんで永井に嘘ついたんだ?」

聞いてたんだ…

「別になんでもいいでしょ!」

ついむきになってしまった。自分でも子供っぽいと思う