二人のキョリ



今思えば、

受験で不安にならない人なんて
いないけれど


でもその時の彼の優しさは

あたしの心に響いたんだ。

それから久しぶりに

お互いの話をして、

「そういえば希久乃さ。
俺と同じとこ受験んすんだよな。」


「はっ??知らないけど」


「俺もまさきに聞いて知ったし、
言ってくれたっていいよなー
幼なじみなんだからさ?」

まさきっていうのは中1で仲良くなった友達

「だって忙しくて喋る時間なかったし」

「希久乃頑張ってたもんな!
でもやっぱ離れらんない運命なんじゃね?
おれらさ」


そういって微笑む彼に

あたしはまたときめいた