1人で帰ってると
前にカップルがいて
あー気まず…って思った
メガネをかけていなかった
あたしはよく見えていなくて
ゆっくり
後をつくように歩いた。
そこから交差点で彼女が
別れて、こいつ家まで
送ってかないのかと
すれ違いざまに男の横顔を見た
あっ…
って叫びそうになり
あたしは急いで顔の向きをかえて
早歩き。
もう気づかれたくない一心で
後ろを振り返ることなく
早足で歩いていた。
もう良いところまで来たなと
速度をゆっくりにしたら
突然手を掴まれて
反射的に勢いよく振り返る。
今思い出しても
もうきっと馬鹿みたいな顔を
していたに違いない。
だって
秋があたしの手を掴んでたんだから
それでも条件反射で
「なに?」
と冷たく答えてしまうあたし。
秋はじっとあたしを見たままで
しばらくして
「一緒帰ろうぜ」
と笑顔を向けてきた。
