二人のキョリ


あたしは顔に出てたらしい。

何も言ってないのに言い訳してきやがった。

「へー。あんたさほんとは答えでてんでしょ?どうするかさ。」


他の男たちより大人っぽい

秋は考え方もある意味大人で、

相談なんかしなくても

答えは自分の中で出てるはずだ。

なのにあたしに相談してくる

「ふふ。希久乃はやっぱり落ち着くわ。」

鼻で笑って

答えになってない答えを返してきた

きっとこの会話は終了だ。


「そりゃあどーも」

あたしは冷めた返事を返す。

「んじゃ明日は土曜日だし。
今日は泊まるから」


「はあああ?」

飄々というこいつに

あたしはかわいらしさもない

声をだす。


「いや実は母さん達はお泊まり会するらしいから。今日はどっちのオヤジもいねーだろ?」


はっなんなわけ?

なんで大事なこと先に言わないの?

言葉にできないあたしに

「そんな驚くなよ。
泊まりが今日初めてなわけじゃねーじゃん?
母さん2人の方が思いっきり話せると思うしさ。あっおばさんには一応言っといたし
喜んでたよ」