PRINCESS STEP



「何でもない」


いつもより冷たく
言い放ち着物に手をかける


別に……怒ってる
わけじゃない…


ただ…胸がむしゃくしゃ
してる…



フワッ


「……………え?…」


背中に感じる温もりと
仄かに香る香水の匂い


どうやらあたしは
誰かに抱きしめられて
いるようだ